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H1: 傾斜したバネ支点
本製品では、下図(右)に示すように、角度θだけ傾斜した支点座標系でのバネ値や拘束条件を考慮できるようにしているため、傾斜した方向で算出されたバネ値をそのまま入力できます。この傾斜バネ支点は、アーチ橋のアーチリブ固定端や、トンネルの周辺地盤をバネ支点でモデル化する場合などに良く使用されるものです。
しかし、もし支点条件として全体座標系でのバネ値を入力する必要があったら、入力すべきバネ値はどのようなものになるでしょうか。
今、上図のように、角度θだけ傾斜した方向のバネ値が算出されているとして、その値をKx、Ky、Kθとすれば、入力すべきバネ値は、全体座標系での値へ変換して以下のように求められます。
まず支点座標系での変位と力の関係は
また支点座標系と全体座標系はθだけずれているので、座標変換マトリックス[α]を用いて、
これらを最初の式に代入して変形すると
この式のバネ値の部分を具体的に書き下すと以下のようになります。
この式から、全体座標系での値を入力する場合は、X方向、Y方向の各バネ値からバネマトリックスを計算して入力する必要があることが分かります。これは面内解析、面外解析のいずれの解析においてもいえることです。
本製品がサポートしている支点座標系を用いた入力では、このような処理を内部で行なうために、入力データを加工する必要はありません。
・H3: 部材端の結合条件
・H2: 面外解析時の支点条件
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